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令和元年度(第74回)文化庁芸術祭参加作品
サイトウマコトの世界 vol.8
「たまきはる」 tamakiwaru
2019年11月1日(金)19:30
2日(土)13:30
19:30
3日(日)13:30
(受付開始・開場は開演の30分前)
会場_AI・HALL (伊丹市立演劇ホール)
〒664-0846
兵庫県伊丹市伊丹2-4-1
JR宝塚線「伊丹駅」徒歩1分
阪急伊丹線「阪急伊丹駅」徒歩10分
TEL / 072-782-2000
料金_前売・当日ともに
一般 5,000円 / 学生 4,500円
(当日券は販売しない場合があります)
作・演出・振付
サイトウマコト
出演
夏山周久 中田一史 原田みのる(Company Little Wisdom)
藤井泉 宮原由紀夫 森美香代 ヤザキタケシ
天野光雄 池田由希子(環ジュニアバレエ団) 遠藤僚之介
大久保徹哉 斉藤綾子 佐々木麻帆 佐藤惟
辻史織 長尾奈美 中谷仁美 中津文花
本多由佳里 正木悠太 米田くるみ(環ジュニアバレエ団)
舞台監督_難波まはる
照明_三浦あさ子
音効_金子彰宏
写真・ビデオ撮影_井上大志 (Leo Labo)
振付助手・制作_斉藤綾子
衣裳_長尾惠子
協力_アイホール バレエスタジオミューズ 上念省三 環バレエ団
主催_斉藤DANCE工房
フランケンシュタイン キャスト
ウォルトン 中田一史
ヴィクター・フランケンシュタイン 原田みのる
怪物 宮原由紀夫
怪物の妻 長尾奈美
アルホォンス(ヴィクターの父) 夏山周久
キャロライン(母) 森美香代
ウィリアム 本多由佳里
エリザベス(フランケンシュタイン家 養女) 池田由希子
ジャスティーヌ(使用人) 辻史織
ガルバーニ電気 大久保徹哉
未完成の怪物 天野光雄
フランケンシュタイン家の使用人・群衆・死体
佐々木麻帆 斉藤綾子 中谷仁美 中津文花 米田くるみ
天野光雄 大久保徹哉 佐藤唯 遠藤僚之介 正木悠太
わたしを離さないで キャスト
オリジナル女 藤井泉
オリジナル男 ヤザキタケシ
キャシー 斉藤綾子
ルース 中津文花
トミー 遠藤僚之介
クローンの子供達
天野光雄 池田由希子 大久保徹哉
佐々木麻帆 佐藤唯 辻史織
長尾奈美 中谷仁美 本多由佳里
正木悠太 米田くるみ
ジュディ・ブリッジウォーターの「Never Let Me Go」とかいう曲を、聴けないでいる。小説『わたしを離さないで』の中でキャシーという女の子が交換会で掘り出したカセットテープに収められている曲だ。「死ぬほど赤ちゃんが欲しいのに、産めない」と言われている女性に「あるとき奇蹟が起こり、赤ちゃんが生まれます。その人は赤ちゃんを胸に抱き締め、部屋の中を歩きながら、「オー、ベイビー、ベイビー、わたしを離さないで」と歌うのです」。キャシーは赤ちゃんに見立てた枕を抱きながらスローダンスを踊っていたと書かれている。
その踊りを盗み見るようにして、泣いていた人がいる。キャシーの踊りを、想像する。
フランケンシュタイン・コンプレックスという言葉があるらしい。自ら産み出したものに生命を脅かされるという恐怖。フランケンシュタインは、死体を寄せ集めて「人間」(怪物)を作った科学者の名前で、その「人間」に滅ぼされることになる。親殺しのような、もう少し屈折した。
作者が作品に潰されることを想像する。作品は、現実ではない、虚構の産物だ。人は、虚構に潰されるぐらい、自由な想像力の持ち主である。ということだ。
冒頭にふれたジュディは、カズオ・イシグロの小説の中の虚構の歌手、もちろん Never Let Me Go も虚構の曲。でもぼくは、それを聴きたくてしかたがない。
たまきはる。それは虚構の産物ではありましょうが、たましいの際(きわ)にまで、観る者を追い詰めて来るのではないかと。虚構の存在のおかげで、多くの方に会場でお目にかかれるのも、楽しみです。
(チラシ裏面より) ダンス評論 上念省三
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